成瀬は都を駆け抜ける あらすじ 感想

成瀬あかりシリーズ

成瀬あかりシリーズ最新巻の「成瀬は都を駆け抜ける」が12月1日発売されました。この本は宮島未奈さんの「成瀬は天下を取りにいく」、「成瀬は信じた道をいく」の続編で、これで完結となります。

以下ネタバレを含むのでご注意ください⚠️

やすらぎハムエッグ

この話は成瀬が京大入学後に出会った坪井さくらの物語です。坪井は小学校1年生の時からずっと好きで心の拠り所であった早田くんと違う大学に行くことになってしまい、とてつもなく絶望している中で成瀬と出会い、ストーリーが始まります。

非常に自己肯定感の低い坪井ですが、成瀬パワーによって立ち直っていく明るい話です。

(しかし、高校生までの坪井、さすがに早田くんに依存しすぎじゃないか???)

実家が北白川

こちらも京大新入生である梅谷誠の物語です。梅谷は入学後、達磨研究会という謎のサークルに入り、紆余曲折あって成瀬の「京都を極めること」の手伝いをしていきます。

この達磨研究会は森見登美彦さんの影響を強く受けたサークルで、夜は短し歩けよ乙女など森見作品のファンはより一層楽しめるでしょう。

ぼきののか

簿記系YouTuberをやっている田中ののかの物語です。YouTubeの撮影中に観光大使をしている成瀬に出会うことでストーリーが始まっていきます。

成瀬のYouTuberとしての才能が強く現れていて、「もし成瀬がインフルエンサーをしたら?」という妄想が形になったような回です。

そういう子なので

ひょんなとこから滋賀のテレビ局であるびわテレから取材を受けることになった成瀬。そのインタビューに協力する形で成瀬の母も取材を受けることになり、過去の成瀬を親の視点から振り返っていく回になります。

成瀬の父から見た成瀬像は「成瀬は信じた道をいく」の「成瀬慶彦の憂鬱」で描かれましたが、母の視点からはまた別の成瀬が見えていたようです。

また、この回では取材の準備のために成瀬が小学校6年生の時に書いた自分史を読んでいきます。

これまでの成瀬あかりシリーズは常に成瀬以外のキャラクターの視点で話が進んでおり、成瀬はあくまで「他者から見た成瀬あかり」に過ぎませんでした。

そのため、過去とはいえ成瀬視点でどう見えていたか、どう思っていたかというのは非常に新鮮でした。

また、母として過去を振り返った時に見える成瀬の成長が描かれており、「そういう子」でありながらも成瀬は変化していることがわかります。

親愛なるあなたへ

「成瀬は天下をとりにいく」の「レッツゴーミシガン」で登場した、成瀬のことが好きな西浦航一郎の話です。

ちゃんとあの後も文通が続いていてよかった…

琵琶湖の水は絶えずして

成瀬シリーズ最終話の語り手を務めるのは島崎みゆきです。このシリーズ最初の話である「ありがとう西武大津店」でも島崎視点で物語が進んでいましたね。島崎で始まり、島崎で終わる。構成としても内容としてもこの物語のキーマンは島崎であることが分かる回です。

観光大使として最後の仕事をする成瀬が描かれた内容になります。

最終話ということでこれまで登場してきたキャラクターが全員参戦したため、「あれ、こいつ誰だっけ?」と思うことが時々ありました笑。

感想

大学以降離れ離れになった成瀬と島崎ですが、「そういう子なので」「琵琶湖の水は絶えずして」で、互いにかけがえのない存在であることが確認できるシーンが多くあり、個人的にとても嬉しかったです。

成瀬シリーズ完結は残念ですがきれいな終わり方で良かったですし、番外編がどこかに掲載されないかなと期待しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました